現代はストレス社会と言われています。
現代人の多くが日々、学校や仕事などで悩みを抱えている中、ストレスが原因で朝に吐き気を催す人々がいます。
この記事では、朝の吐き気の具体的な原因や対処法を見ていきます。
朝の吐き気が毎日続く原因
冒頭でも紹介した通り、朝の吐き気の原因としてまず挙げられるのがストレスです。
学校や仕事など、本人にとって好ましくない現実がストレスとなり、吐き気に襲われたり実際に嘔吐を繰り返したりする症状を「心因性嘔吐」と呼びます。
心因性嘔吐の特徴として「仕事のある平日の朝は吐き気に襲われるが、休日の朝は平気」といったことがあります。
学校や仕事以外でもストレスは自分でも気づかないうちにたまっていきがちです。
ストレス状態が続くと、うつや自律神経失調症などの深刻な疾患にもつながるので早めの対処が必要です。
朝の吐き気の原因はストレスだけではありません。
就寝時刻が遅かったり睡眠時間がバラバラであったりすると、自律神経が乱れて体に不調をきたし、朝に吐き気を催すようになります。
また、運動不足も自律神経が乱れる原因の一つとされています。
睡眠不足や運動不足などの生活習慣に加えて、食生活の乱れにも注意しなければなりません。
夜遅くに食事を摂る、または食事をしてから時間を置かずに就寝するなどの行為は胃に大きな負担がかかる原因になります。
胃にかかる負担が大きすぎると胃酸が過剰に分泌されますが、この胃酸過多によって吐き気を催すようになります。
食事の時間だけでなく摂取する食品にも気を付けなければなりません。
例えば脂っこい食事は食道の筋肉(胃の内容物の逆流を防ぐ)の機能を低下させ、これが吐き気の原因である逆流性食道炎につながります。
めまいが伴いふらつきがちな人は・・・
朝の吐き気に伴い、めまいに悩まされる方もいます。
吐き気に伴うめまいの原因としては、眼精疲労や貧血が挙げられます。
まず眼精疲労についてですが、仕事やプライベートでPCを長時間使用するなどして眼を酷使したり、寝る直前までPC・スマホから発せられるブルーライトを浴びたりすると、脳の神経の働きが乱れて睡眠の質が悪くなってしまいます。
その結果、目の疲れが取れず(眼精疲労)に、寝起き直後の吐き気やめまい、さらには頭痛の原因となってしまうのです。
続いて貧血ですが、貧血は血液中のヘモグロビンの数が減少して体中に酸素や栄養が行き届かなくなる状態を言います。
貧血になると頭に十分な酸素が運ばれなくなるため、頭がくらくらするなどめまいのような症状が起き、加えて吐き気を催すようになります。
貧血の原因は鉄分不足とされており、日ごろから青魚やレバーなどの鉄分が豊富に含まれる食品を摂取するとよいです。
また吐き気に伴いめまいをおこす原因には、耳の病気であるメニエール病も挙げられます。
このメニエール病はストレス社会の現代病ともいわれており、芸能人のメニエール病発症のニュースも耳にしますが、病院にかかり薬を処方してもらったり生活習慣を改善したりすることで完治することができます。
下痢が伴う人は・・・
朝の吐き気には、めまいの他にも下痢が伴う方もいます。
こちらもストレスが主な要因ですが、ストレスによって下痢や腹痛、吐き気などが慢性化した状態を「過敏性腸症候群」といいます。
この過敏性腸症候群は、現在日本人の成人の1~2割が発症しているとされ、まさにストレス社会の現代病の象徴ともいえます。
過敏性腸症候群は、自律神経を介してストレスが脳から腸へと伝わり、腸が刺激を受けることで下痢などの症状が起こるのです。
さらにストレスに加えて、生活習慣の乱れが原因で神経伝達物質が正常に分泌されずに脳からの信号が腸に伝わりすぎると、少しのストレスで腹痛が起きるなど症状が悪化してしまいます。
ちなみに仕事中などに突発的に下痢になると下痢止めを使用する方が多いと思いますが、過敏性腸症候群は便を出し切ることで吐き気や腹痛などの症状が和らぐという特徴があるため、安易に薬の力に頼らずに、まずは症状がでたら排便するのがベストです。
対処法
朝の吐き気はストレスからくることが多く、さらに場合によってはめまいや下痢などの症状が伴うことを見てきました。
ストレスをため込まないためには適度に解消する必要がありますが…
その術として…
① 好きな音楽を聴く
② リラックス効果のあるアロマを嗅ぐ
③ 適度に運動をして汗を流す
④ 家の中やお気に入りのカフェなど、自分が最も落ち着ける場所を確保する
⑤ お風呂はシャワーだけで済ませず、湯船にゆっくり浸かる
などが挙げられます。
また、ストレスは自分でも気づかないうちにたまっていきがちで、他人に悩みを相談することで気分が晴れたり、潜在的なストレスの原因に気づくきっかけになったりします。
仕事が大きなストレスとなっている場合、自分に適した仕事へ転職することでストレスの発生要因そのものを排除することも考える必要があります。
なぜならストレス状態が続くと、うつや自律神経失調症などの深刻な疾患にもつながるため、早めの対処が必要だからです。
また、対処すべきなのはストレスだけではありません。
例えば食生活は、胃への負担を高める脂っぽいものや肉類中心から、野菜中心へと改善しなければなりません。
飲酒や喫煙も、吐き気の原因となる逆流性食道炎の発症リスクを高めるとされているので要注意です。
そして最も基本的なことですが、就寝時刻を早め睡眠時間を十分にとることです。
寝る前の食事(就寝前3時間以内の食事)やスマホも控えるのも必須です。
朝の吐き気はなんといってもストレス由来の症状であることが多いです。
しかし、生活習慣や食生活の乱れなど、ストレスのほかにも身近に罠は潜んでいるので、吐き気に悩んでいる方は自らの生活を振り返ってみる必要があります。
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