円形脱毛症
円形脱毛症は頭に円形の脱毛斑ができ、よく「10円ハゲ」といわれる病気です。
※主な症例
・単発型(1段階)
円形脱毛症としては最も知られている初期症状です。大きさはさまざまですが、突然、十円玉サイズの脱毛斑が出来ます。およそ6割の方は自然治癒しますが、一部の方は多発型に移行する場合があります。
・多発型(2段階)
円形の脱毛斑が2ヵ所以上出来る症状です。
単発型から症状が進行し、脱毛班同士が繋がって大きな脱毛面積になる症例です。
この段階から頭髪だけでなく全身に症状が出る場合もあり、治療しても完治するまで>6ヶ月から2年ほどかかるとされています。
・多発融合型(3段階)
この段階では次にあげる2タイプの症状があります。
●タイプ1:びまん性
頭部全体で多数の毛髪が抜け落ち、脱毛班が広範囲に広がっている症状です。
難治性の一種で、次の段階の全頭型や汎発型に移行する場合が多いです。
●タイプ2: 蛇行型
脱毛班同士の繋がりが後頭部から側頭部の生え際にそって、へびのように細長く広がる症状です。主に小児に多く見られる症例です。
治療には数年かかるとされています。
・全頭型(4段階)
多発型から症状が進んだもので、脱毛班が頭全体に広がり、字のごとく頭部の全ての毛髪が抜け落ちる症状を言います。
治りにくく、長期の治療を要する場合が多いとされています。
・汎発型(5段階)
さらに全頭型から進行したもので、眉毛、まつ毛、ヒゲ、すね毛など身体のあらゆる体毛が抜け落ちる、最も重度の症状です。治療の予後が悪いとされ、全頭型と同様、長期の治療を要します。
※主な原因
・ストレス
ストレスが増えると身体に悪影響が出るのは皆さんもよくご存じかと思います。
精神的なストレスが生じると交感神経の働きが過剰になり、血行不良や酸素不足を招きます。
その結果、発毛のための細胞の動きが悪くなってしまうことで脱毛を引き起こしてしまうと言われています。
・自己免疫疾患
本来なら異物や細菌が入ってきた時にリンパ球がその場所に集まるのですが、機能不全で健康な問題のない頭皮の一部に集まってしまうことが原因です。
毛根を異物と勘違いして攻撃し、毛根を傷つけ毛髪の成長をとめてしまい抜けさせてしまうのです。
・遺伝的疾患
これは遺伝から起こってしまうのが原因ですが、その多くはアトピー性皮膚炎を持っている人がなりやすいと言われています。
アトピー性疾患と円形脱毛症は関連が深いとされているようで、円形脱毛症患者の約40パーセントがアトピー素因を持つといわれています。
・婦人科疾患
これは産後の女性に多い原因となります。妊娠中の女性は、女性ホルモンが通常の100倍と言われるほど分泌されています。
それが出産後には急激に減少することにより抜け毛が増えることで、産後脱毛とも呼ばれています。
うつ病になると嫌というほど自分と向き合うことになる
うつ病あるある
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— うつ、パニック体験記 (@ututaiken) September 12, 2017
原因を見極めると、早期の回復が望めます。ですが、円形脱毛を発症した場合最も大切な点は1人で悩まず、専門家の意見も聞くという姿勢です。
対処法
※ストレスをためない
やはり円形脱毛症は、ストレスが引き金となることも多いので、ストレスの原因を解決するのが一番良い方法です。
しかし、仕事や人間関係など、すぐに解決することが難しい場合もあります。ストレスをためない生活というのは、難しいことですが、心にゆとりを持ち、ストレスフリーをできるだけ心がけましょう。
スパやマッサージに行く、好きな音楽を聴いたりお風呂にゆっくり入る、美味しい物を食べるなど、リラックスする時間をつくってみましょう。ストレスと上手に付き合っていくことを、意識するのは大切なことです。
※バランスの良い食事
身体の全ての細胞は、栄養素から作られています。バランスの悪い食事では、よい細胞が作れず、代謝も低下します。
ちなみに、毛髪の主成分であるタンパク質は、クラチンという物質から出来ています。
良質なタンパク質を摂取することで、毛髪の成分となる栄養素を体に取りこむ事ができます。
また、円形脱毛症の誘因となるストレスを、軽減するのにパントテン酸を含む食べ物があります。
パントテン酸とは、抗ストレスホルモンを作り出してくれるので、ストレスを受けた時に効果的です。
パントテン酸を多く含む食べ物として納豆、うなぎ、レバー、鶏肉があります。
さらに、血行を促進して頭皮や毛髪に必要な栄養素を運び、新陳代謝を活発にすることも大切です。
血行を良くする食べ物として、梅干し、生姜、胡麻があり、新陳代謝を活発にするには、ビタミン、ミネラルが必要です。
※良質な睡眠
細胞は、寝ている間に活性化します。毛髪は、日中受けた紫外線などのダメージを、寝ている間に成長ホルモンによって修復されます。
睡眠時間が短かったり、だらだらと長い睡眠は、抜け毛の増加や薄毛を進行させる原因になるほか、成長ホルモンの活動を制御してしまうことにもなります。良質な睡眠で、円形脱毛症の改善や予防をしましょう。
【質の良い睡眠をとるためのコツ】
・寝る前にテレビやパソコン、スマホを見ない
・食事は寝る3時間前までにすませる
・お風呂は寝る1時間前なでにすませる
・パジャマを着る
・照明は消す
・目を暖める
・頭を冷やす
・無理して寝ようとしない
円形脱毛症は、いつの間にかできていたりします。「恥ずかしい」「このくらい大丈夫」と思わないで、気付いた時に医療機関を受診し、適切な治療を行い、重症化しないようにしてくださいね。
現代社会、なかなかストレスフリーの生活は送れないかもしれませんが、日々のケアと適切な対策を行うことで、大切な髪の毛を守りましょう。
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