猫を飼っている方なら、一度はこのような経験はありませんか。
猫がおしっこをしようとしているのに、出ていない場合や突然出なくなる場合、これらは何かしらの病気が潜んでいる可能性があります。
多くの猫は、このようにおしっこの悩みがあるようです。
今回は、猫のおしっこが出ない場合に考えられる、原因と対処法についてお話しします。
元気がないし嘔吐を引き起こす場合も・・・
普段仕事をしていて、猫ちゃんを飼っている場合、帰宅後はまず猫トイレのチェックをすると思います。
そんな時、おしっこがされていないと、「おかしいな?」と思うでしょう。
おしっこは、体の中の毒素を排出するという重要な役割があります。
もしも猫ちゃんが24時間おしっこをしていないようであれば、体にも影響が出てきます。
元気がなくなり、悪くすると嘔吐を引き起こし、命にも関わってきます。
猫トイレにおしっこがされていない時は、確認のため部屋の中もチェックしましょう。
もしかすると、猫トイレ以外でおしっこをしてしまった場合があるかもしれません。
猫ちゃんが元気でご飯もしっかり食べるようであれば、引き続き様子を見ましょう。
猫のおしっこが出ない場合のチェック項目
しかし、猫ちゃんのおしっこの量があまりにも少ない時は、膀胱や尿道の病気も疑われます。
・何度もトイレに入る
・トイレの時間がいつもより長い
・トイレで鳴いている
・見つけたおしっこが赤い、またはキラキラしている
・お腹を触ると嫌がったり、暴れたりする ※触る際は優しく触ること
・お腹やおしっこの出口をしきりになめている
・おしっこの出口周辺の毛に砂粒が付いているまたは湿っている
どれか一つでも当てはまるような場合は、病気が疑われます。
特にそっとお腹を触ったのに嫌がる場合は、おしっこが膀胱に溜まり、腫れているという場合もあります。
強く押すと膀胱破裂の危険もありますので、確認する際は優しく触れてあげてください。
原因
まずは、慌てる前におしっこが出ない原因を探りましょう。
①尿路閉塞
猫がトイレでおしっこをしようと、踏ん張っているのに尿が出ない…
その場合に考えられるのは「尿路閉塞」です。
健康な場合、膀胱に貯まった尿は尿道を通って外に排泄されますが、膀胱結石が尿道で詰まると尿が出なくなり特に雄猫は、尿道の先端が細くなっているためリスクが高く、このことが考えられます。
②急性腎不全
トイレも行かず排尿姿勢も取らない場合は、「急性腎不全」の可能性があります。
この急性腎不全は、結石による尿路閉塞以外にも、”中毒”や”感染症”によっても引き起こされます。
その中毒や感染症の原因は、観賞用の植物を誤食してしまう事故が多く、ユリの花や葉、根などを少しかじっただけで急性腎不全を引き起こします。
また、チョコレートやタマネギなどの、食物中毒もあります。
③膀胱炎
膀胱炎になると、膀胱の違和感から1日に何回もトイレに行くようになります。
そして、トイレに行ってもあまり尿は出ません。
対処法
では、原因がわかり、その対処法はどうしたらいいのでしょうか。
①尿路閉塞
尿路閉塞の場合は、尿が出ないまま放置していると、”急性腎不全”になる危険性があり、最悪の場合は命を落とす危険性がある怖い病気です。
そのため、即座に動物病院に連れていきましょう。
②急性腎不全対処法
特に気をつけたいことは、元気・食欲の低下も同時に見られ、嘔吐や下痢などもしている場合は、急性腎不全の可能性が高いため、すぐに病院に連れていきましょう。
この急性腎不全の場合は、治療開始までの速さが、その後の予後に大きく影響を与えます。
③膀胱炎
膀胱炎が疑われた場合、可能であれば採尿し、尿と一緒に動物病院へ連れていきましょう。
細菌性膀胱炎であれば、抗生剤の治療で治ります。
また猫の場合はストレス性の膀胱炎もあり、その場合はストレス要因の除去が必要になります。
いかがでしたか。
猫は犬よりも病気がわかりにくく、悪化するまで我慢してしまう傾向があります。
そのため、手遅れになってしまう前に、飼い主が常に愛猫の健康状態を把握していなければなりません。
少しでも異変があった場合は、早めに動物病院に連れて行きましょう。
ただ、そのことでストレスを感じてしまう猫もいますので、健康な時から検診をかねて、病院に慣れておくこともおすすめします。
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