食あたりの時間差は何時間後にくる?また、治るまでにすべきこととは・・・



有害な微生物や化学物質を含む、飲食物を食べたときに生じる健康被害のことを食中毒といいます。

そして、食中毒の代表的な症状は、腹痛、下痢、嘔吐といった胃腸障害や発熱。

症状の激しさや、食事から発症までの時間は、原因物質によって異なります。

そんな食中毒にならないために、家庭でもできる予防法を紹介します。

食あたりの時間差は何時間後に?

もし、あなたが痛んだものを食べたとすると、どれくらいの時間差で症状が出てくるのでしょう?

これは口の中に入った菌によって違い、様々な期間で症状が出てきます。

長いものは1週間以上の潜伏期間があるものもあるといいます。

上記がウィルスの潜伏期間の一覧。

※主な原因

・腸炎ビブリオ→魚介類

・サルモネラ→生卵

・キャンピロバクター→肉類

・ノロウイルス→カキ

このようにそれぞれ食べ物によってなりやすい食中毒は異なります。

また、発症までの期間も異なっており、

・ブドウ球菌→2~3時間後

・腸炎ビブリオ→約12時間後

・サルモネラ→1日~2日後

・キャンピロバクター・病原性大腸菌→3日~4日後、時に1週間後

という違いがあるため、発症まで時間のかかる食中毒については原因の食べ物を特定することが難しくなります。

細菌が増殖する際に産生する毒素(黄色ブドウ球菌が産生するエンテロトキシンなど)による食中毒や、キノコや毒魚などの自然毒による食中毒、ヒスタミンなどの化学物質による食中毒の場合には、摂取してからすぐに嘔吐などを発症する可能性があります。

なお、摂取した食品の量や体調などによって、同じ原因菌やウイルスでも潜伏期間が異なることがあります。

予防

食中毒を予防するには、「つけない」「増やさない」「殺す」が、食中毒予防の三原則と言われます。

① 細菌をつけない・持ち込まない

調理前、生の肉や魚、卵などを扱う前後、残った食品を扱う前などには手を洗い、さらに、まな板もよく洗いましょう。

そして、生の肉をつかむ箸と焼けた肉をつかむ箸は別のものにしましょう。

② 細菌を増やさない

細菌の多くは、高温多湿な環境で増殖が活発になります。

ですから、食べものは低温保存が基本です。

肉や魚などの生鮮食品、お惣菜は、購入後できるだけ早く冷蔵庫に入れましょう。

冷蔵庫に入れても、細菌はゆっくりと増殖するため、早めに食べましょう。

③ 細菌を殺す

ほとんどの細菌やウイルスは、加熱によって死滅します。

特に肉料理は、中心部を75度で1分以上加熱する。

ふきん、まな板、包丁などの調理器具も、洗剤で良く洗ってから熱湯をかけて殺菌しましょう。

ただし、なかには耐熱性があり、加熱しても死なない細菌もあります。

代表例がセレウス菌です。

ただし、セレウス菌の毒素「セレウリド」は、菌が食品中で増殖しなければ産生されないため、室温に放置しないようにしましょう。

残ったものは冷凍・冷蔵保存するなど、菌が増殖しないようにすることで予防できます。

治るまでにすべきこと

食中毒の一般的な症状は、下痢、腹痛、嘔吐、発熱などで、食中毒特有の症状というものはありません。

そのため風邪などに間違われることがよくあります。

しかし食事後、数時間してからこうした症状が起きた場合、食中毒が疑われます。

食中毒と思ったら、まず脱水症状を起こさないように水分補給をすること吐き気や嘔吐がある場合は吐きやすいように横向きに寝かせることが大事で、吐いたものがのどに詰まるのを防ぐためです。

特に、乳幼児や高齢者の場合、吐いたものが口の中にあれば、薄いビニール手袋などをしてかきだしてあげましょう。

下痢が続いた場合は、下痢止めの薬を飲みたくなるかもしれませんが、自己判断で市販薬を使うのはおすすめできません

食中毒の原因である細菌やウイルスが体外に出るのを邪魔し、症状を悪化させてしまうことがあるからです。

同様に、市販の解熱鎮痛剤なども使わないほうがいいでしょう。

ただし、下痢が1日10回も続く、血便がある、あるいは、激しい嘔吐や呼吸困難、意識障害などの重い症状がみられる場合は、医療機関を受診してください

床等に飛び散った患者の吐物や糞便を処理するときは、使い捨てのエプロン、マスクと手袋を着用し、汚物中の細菌やウイルスが飛び散らないように、ペーパータオル等で静かに拭き取りましょう。

拭き取った後は、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度200ppm)で浸すように拭いて、その後水拭きをします。

拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密封して破棄しましょう。

ウイルスによる食中毒の場合には、乾燥すると空気中に漂いやすくなるため、乾燥しない内に処理をしてください。

いかかでしたか。

一般的に、抵抗力が弱い人が食中毒になりやすいと言われます。

そのため、消化器官や免疫力が未発達な乳幼児、高齢者、虚弱体質の人などは、特に気をつけてください。

また、過労や睡眠不足、過度なストレスなどで体力が落ちている人も食中毒になりやすく、食中毒で症状が重症化した場合はすぐに、医療機関を受診しましょう。





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